2015年12月30日

『ラ・バヤデール』(インドの舞姫) La Bayadère

ルートヴィッヒ(レオ)・ミンクス(Ludwig MINKUS) が1877年に作曲した
『ラ・バヤデール』、初演はモスクワ・ボリショイ劇場、振付、マウリス・プティパ

インドの舞姫の主題はこの作品以前から、
フランスでは1855年にテオドール・ゴーティエによって
「シャクンタラー」に基づいた台本が書かれ、
ルシアン・プティパ(マウリスの弟)によって1858年バレエ化されている。

映像はパリ・オペラ座でルドルフ・ヌレエフが死の間際まで拘り振り付けた
ヌレエフ版の1994年5月の映像。(初演は1992年10月8日ガルニエ)
(実際は初演時のメートル・ド・バレエ、パトリス・バールなどによって多くのサポートがされているようだ)

https://www.youtube.com/watch?v=O1f9Bvks-OE



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2015年10月29日

Les Contes d'Hoffmann 『ホフマン物語』  上演史



Laboccetta.jpg

"The Lost Reflection"  Mario LABOCCETTA による挿絵(1932年)


Les Contes d'Hoffmann 上演史

Les Contes d'Hoffmann (『ホフマン物語』)は、1851年のパリ・オデオン座で戯曲として上演されて以来、オペラ、映画、バレエ、コンテンポラリーダンスと、様々な形態で舞台化されてきました。
明日10月30日からは、新国立劇場バレエ団がピーター・ダレル版のバレエを上演します。

主に、オッフェンバックのオペラが中心になりますが、管見に入る限りで、
その上演史をまとめてみました。


1851/03/21  Les Contes fantasiques d'Hoffmann (戯曲版)
Theatre de Odeon,Paris で初演される。
脚本は Jules Barbier Michael Carré
1幕 Prologue
2幕 Opympia from “DerSundmann” (1816)
3幕 Antonia from”Rath Krespel”(1819) ("Councillor Krespel", also known in English as "The Cremona Violin")
4 幕 Giulietta from "Abenteuer in der Silvester nachat" (1814) "Das verlorene Spiegelbild" ("The Lost Reflection") from Die Abenteuer der Sylvester-Nacht (The Adventures of New Year's Eve), 1814.
5幕 Epilogue

1880-10-05  Jacques Offenbach Opera Les Contes d'Hoffmann 作曲途中で死去。

1881/02/10  Opéra-Comique,Paris で Les Contes d'Hoffmann 初演。
Ernest Guiraud が未完部分を補い、ディアローグをレチタティーヴォへ変更など。
しかし、オペラコミックの支配人 Leon Carvaille はニクラウス=ミューズ役のパートを大幅にカットし、
4幕のジュリエッタ部分も全てカット代わりに"Baracrolle" をオフェンバックの別の作品『ラインの妖精』
(”Les Fées du Rhin”, “Rheinnixen”)から挿入
その他、オッフェンバックがホフマンの小説から引用したと思われる箇所。
≪chanson de Kleinzach≫ (acte I) qui brosse le portrait du héros grotesque d'un roman court de E. T. A. Hoffmann: Le Petit Zachée surnommé Cinabre ou Petit Zacharie, surnommé Cinabre (Klein Zaches, genannt Zinnober, 1818)

Le personnage de Pittichinaccio est, lui, puisé dans la nouvelle Signor Formica (in Les Frères de Saint-Sérapion, 4e partie).

Enfin Hoffmann consacra un chapitre des Fantaisies à la manière de Callot (1re partie, 1813) au Don Juan de Mozart, dans lequel la cantatrice qui interprète Donna Anna meurt d'avoir trop chanté, ce qui renvoie au rôle interprété par la cantatrice Stella (actes I et V) mais aussi à la mort d'Antonia (acte III).

1881/12/07  Ringtheatre,Wien で初演するも、翌日劇場は火災に見舞われ何百人も死ぬ。
「アントニア」の幕のミラクルのせいだという流言が流布し、レパートリーから外れる。
(しかし、オペラコミック版は4幕を殆ど削ったはずだが、、、
ミラクルは残ったのか? E.Guiraud が4幕ジュリエッタの幕を復活させていたという説もあり)

1887 オペラコミックが火災に遭い、オーケストラ譜などが焼失。
この二つの火災事件により、『ホフマン物語』には呪いがかけられていると、巷談に取り沙汰される。

1893 Salle de la Renaissance du Théâtre-Lyrique,Paris で漸く再演される。

1904 Opéra de Monte Carlo,director Raoul de Gunsbourg and André Bloch ( re-orchestration)
integrating the fourth act(Juliet)after the second act (Olympia ) and adding his own compositions (air Everywhere Sparks, diamond,septet on the theme of Barcarolle, Perte du reflet) based on the music of Offenbach.
元々第4幕だったジュリエッタのパートが再構成されて、第2幕オランピアの後に置かれたらしい。
オランピア→ジュリエッタ→アントニアの順がこの版で構成される。
ジュリエッタ幕の決闘シーンの背後で「Barcarolle」が流れる。

1905 Commish Opera,Berlin で Hans Gregor のプロデュースで再演。
Maximilian Moris の演出によりジュリエッタの幕も再構築されるが、作曲者に依らない曲「ダイヤモンドのアリア」等が挿入され、オランピア→ジュリエッタ→アントニアの順にされた。
但し、ホフマンが鏡像を失った事はカットされて、シュレミルを殺すなど筋立てに混乱があり、長さも短かったためアントニアの幕の前に置かれたらしい。

1907  1904 年の Raoul de Gunsbourg ,André Bloch に基づき
Edition Choudens が修正第5版を出版する。
プロローグにミューズは登場せず、オランピア→ジュリエッタ→アントニアの順
この版がその後長らく決定版として流布する。

1911  Edition Choudens(ショーダンス版)により、原脚本の Michael Carre の甥 Albert Carré が演出し オペラコミックで再演される。

1929/2/12  Berlin Kroll Opera で Alexander von Zemlinsky プロデュース、 Ernst Legal 演出、Otto Klemperer 指揮で再演される。
Ernst Bloch は上演を見て「アントニアの幕は音楽やその悲劇性において最後に置くべき」などの批評を書く。 Kroll Opera はナチ議会の本部が置かれ、大戦中に破壊され、その後再建はされなかった。

1948  Louis Musy 演出、André Cluytens の指揮でオペラコミックで、戦後初の上演。

1950/3 宝塚歌劇団雪組(脚本演出:執行正俊、オッフェンバックの音楽を酒井協、山根久雄が編曲)が上演。
 春日野八千代(ホフマン)音羽信子(アントニア)緑八千代(ニクラウス)朝倉糸子(オリンピア)天城月江(リンドルフ)
 5月には東京帝国劇場でも上演。(東京宝塚劇場は「アニー・パイル劇場」として米軍に接収されており使えず)
  

1951  Michael Powell and Emeric Pressburger により映画化、
音楽指揮 Thomas Beecham cond. Royal Philharmony
Robert Rounseville, Moira Shearer, Robert Helpmann and Léonide Massine らが出演。
オランピア→ジュリエッタ→アントニアの順

1958  Gelsenstein/Voigtmann 演出 Berlin Comisch Oper
1851 年 Jules Barbier Michael Carré による台本復元で、ドイツ語による台詞を入れ、大きな改作がなされる。

1961  Théâtre de la Monnaie, Bruxelles で Maurice Béjart による演出がなされる。

1972/04/06  Edinburgh King's Theatre Scotish Theatre Ballet
Peter Darrell (choreographed) J.Lanchbery (arranged) A.Livingstone (design), P.Pasic( decor).
1976, 1982/04, 1984/05, 1987/05 に再演。
1998/04 resteged. Decor Spalanzani & P.Farmer 
レヴュー
Tales of Hoffmann Proved a hit not just for Scotish Ballet, but for the international companies who took it into their own repertoires. (“Scotish Ballet Forty years”, 2009 Saraband Scotland)
“Noriko Ohara in captivating form as Olympia, the lifelike mechanical doll” (“Scotish Ballet Forty years”) “Noriko Ohara(an exquisite Antonia)” (“Glasgow Herald” 05/24/1984)

1974  パリオペラ座での初上演。Patrice Chereau による演出。

1977  Fritz Oeser による校訂新版が Kassle の Alkor 社から出版される。(エザー版又はアルコア版と呼ばれる) この版は、オフェンバックの遺産継承者 Cusset 所有のスケッチなどに基づいて校訂版を作成。
ショーダンス版 オランピア→ジュリエッタ→アントニアを
元の戯曲にあるオランピア→アントニア→ジュリエッタに戻した。
プロローグーにミューズ(ニクラウス)を登場させたので、ニクラウスの役割が大きくなる。
またジュリエッタの場面では賭博場シーンも復活させた。
現在各地で上演される演出は概ねこの版に基づいているが、 但しジュリエッタが毒を誤って飲んで死ぬという点は、その後の演出では採用しないものもある。


1978/4/1 宝塚歌劇団花組、宝塚バウホール杮落し公演として上演。(脚本演出:菅沼潤、編曲:吉崎憲治)
 アントニア→オランピア→ジュリエッタの順
ホフマン(安奈淳/寿ひづる)ニクラウス(松あきら/真汐ちなみ)悪魔他4役(みさとけい/宝純子)アントニア(上原まり/北小路みほ)オランピア(邦月美岐/如月巳麗)ジュリエッタ(北原千琴/如月巳麗)

1988/10/15  牧阿佐美バレヱ団、バレエ ピーター・ダレル版を上演。
ホフマン三谷恭三/今村博明、リンドルフ本多実男/堀登、ステラ豊川美恵子/草刈民代、、オランピアゆうきみほ、アントニア川口ゆり子、ジュリエッタ大原永子

1990/11/23  牧阿佐美バレヱ団、バレエ、ピーター・ダレル版再演。
ホフマン三谷恭三/今村博明、リンドルフ本多実男/堀登 ステラ豊川美恵子/草刈民代、オランピア大畠律子、
アントニア川口ゆり子、ジュリエッタ大原永子/佐々木想美。

1996  Michale Kaye 演出 Opera nationale de Lyon
1984 年に発見されたオッフェンバックの草稿に基づく版。ジュリエッタの幕を補完し、彼女は毒薬で死ぬ。

1998/12  名古屋市芸術創造センターにてバレエ、深川秀夫演出・振付版が上演される。

2000/10/5  牧阿佐美バレヱ団、ピーター・ダレル版を再々演。
ホフマン森田健太郎/逸見智彦、リンドルフ/正木亮羽/相羽源氏、ステラ坂西麻美/橋本尚美、 オランピア佐藤朱実/橘るみ、アントニア上野水香/柴田有紀、ジュリエッタ田中祐子/平塚由紀子。

2002  Robert Carsen 演出 Opera nationale de Paris

2002  Olivier Py 演出 Grand Théâtre de Genève

2003  Jean-ChristopheKech演出 LausanneOpera
1993 年に発見された資料に基づく版。ジュリエッタの幕に新たな要素を入れる。

2010/07/16  Noism 金森譲の演出振付で上演。音楽はトン・タッ・アン(an ton that、ヴェトナムの作曲家) オランピア→ジュリエッタ→アントニアの順でそれぞれを四精霊の木、火、水、に見立てた。
ステラ(亡き女優とされる)を含めた主役ダンスーズ4役を井関佐和子が一人で踊る。

2015/10/30 新国立劇場バレエ団(東京) バレエ ピーター・ダレル版を上演。
装置:川口直次、衣裳:前田文子、照明:沢田祐二
ポール・マーフィー指揮 東京フィルハーモニー交響楽団

http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/hoffmann/




hugo Steiner-Prag.jpg

”Councillor Krespel” Hugo STEINER-PRAGによる版画挿絵(1943年)


参考文献
・ショーダンス版 スコア Les Contes d'Hoffmann  
 Ernest Guiraud (1837–1892), completion Paris: Choudens Fils, 1907. Plate A.C. 5100

・Tales of Hoffmann  illustrated by Mario LABOCCETTA 1932,New York

・The Tales of Hoffmann illustrated with lithograph by Hugo STEINER-PRAG 1943,New York

・『ホフマン物語 オペラからスクリーンへ』 Monk GIBBON 光吉夏弥訳 1952,アーサークラブ

・『ホフマン全集』 深田甫 編集  1971〜

・『集英社版世界文学全集18 砂男他』 池内紀 解説  1979

・””E.T.A.HOFFMANN” (『E.T.A.ホフマンの世界』) Eberhard ROTERS 金森誠也訳 1981,Berlin 2000,吉夏社

・"OFFENBUCH Les Contes d'Hoffmann” Attila CSAMPAI, Dietmar HOLLAND 酒巻和子訳 1984,Hambrug 1988,音楽之友社

・ ”E.T.A.HOFFMANN, Das Leben eines skeptischen Phantasten” (『E.T.A.ホフマン-ある懐疑的な夢想家の生涯』) Rüdiger SAFRANSKI 識名章喜訳 1984, München Wien 1994,法政大学出版

・『ホフマン物語』ジュール・バルビエ台本 安藤元雄訳(原著不明) 1988,新書館

・『ジャック・カロ リアリズムと奇想の劇場』 中田明日佳編  2014,国立西洋美術館

・ユリイカ「特集ホフマン 悪夢と恍惚の美学」 1975年2月

・Les Contes d'Hoffmann  wikipedia Français,English,Deutsch





















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2015年09月14日

金子直コ(かねこなおのり)

金子直コ(かねこなおのり)に関して、
以前、ジャングルブックスさんで会を持ちました。
その時の様子
→ http://jbooks.exblog.jp/18496672/

その時の記事を書いて下さっている「『へのさん』の本でいっぷく」
→ http://d.hatena.ne.jp/heno3ban/comment/20140120


その後、彼の有名な著作『若葉の梢』の写本を幾つか閲覧したので、
その情報も合わせて、ブログに載せました。

→ http://zoushigaya.seesaa.net/article/385571868.html?1441726727





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