2011年11月27日

雑司ヶ谷霊園石仏めぐり


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11月20日のみちくさ市に合わせて開催しました
「みちくさあるき」雑司ヶ谷霊園の江戸期石仏を見るの
様子を「みちくさあるき」ブログの方にアップ致しました。

雑司ヶ谷霊園は明治7(1874)年開設の無宗教公共霊園ですが、
その後、下町から多くの墓石が改葬されてきました。
ですので、現在、私が確認した限りで
約50基の江戸期石仏が存在しています。
今回の「みちくさるき」
「観光案内では紹介されない ディープな雑司ヶ谷霊園めぐり」では
それら江戸期石仏を見て歩きました。

その様子です。→
http://michikusa-walk.seesaa.net/article/236529245.html


タグ:仏像
posted by 星跡堂主人 at 11:00| 東京 ☀| Comment(0) | 雑司ヶ谷霊園 Cimetière de Zoushigaya | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月23日

樹木医さんと雑司ヶ谷霊園散歩



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昨日までの雨もあがり、気持ちの良いお天気のもと
樹木医さんと雑司ヶ谷霊園の樹々や草木を見て歩きました。
http://forevertree.blog133.fc2.com/blog-entry-27.html

大鳥神社から、いざ、雑司ヶ谷霊園へ


都電脇の青い木の実 雑司が谷ではよく見かける

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霊園にはいると、すぐに大きな椎ノ木
解説の樹木医福井先生、曰く
「椎ノ木は暗い感じになるので、最近は人気がないんです」
そうか今は人気がないのか、、しかし、
漱石研究者としては、すぐに思い出す『三四郎』の一節がある。

三四郎がヒロイン美禰子と初めて出会うシーン、
東大構内心字池(このシーンから今は「三四郎池」と呼ばれる)の畔で

  「これはなんでしょう」と言って、仰向いた。頭の上には大きな椎の木が、
 日の目のもらないほど厚い葉を茂らして、丸い形に、水ぎわまで張り出していた。
 「これは椎」と看護婦が言った。まるで子供に物を教えるようであった。
 「そう。実はなっていないの」と言いながら、仰向いた顔をもとへもどす、
 その拍子に三四郎を一目見た。三四郎はたしかに女の黒目の動く刹那を意識した。


何でも明るくすればいいわけではない、椎ノ木の陰影を三四郎は美禰子に感じた。



これは、ヒサカキ

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美しい梨地の樹皮のモクセイ科の樹

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上ばかりではなく、よ〜く足下も見ると、霊園の地面にはこんな穴が、、、

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蟬の幼虫がこの穴から這いだした跡だという。






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これはシキミ、ハッカクと似ているが食べると死ぬかも知れないほど猛毒らしい。
墓所にこの樹が多いのは、かつて土葬だった頃、犬などに遺体を掘り起こされないように
毒のあるシキミを植えたからだと、福井先生曰く。
確かに霊園ではよく見かける。美しい白い花が咲くのに、毒があるか、、、

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樹の姿はこんな感じ。






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こちらは、イイギリの愛らしい赤い実


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樹の姿も桐に似ている。

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こちらは、ヤマゴボオウの実、今の時期の霊園は多くの木の実がなっている。

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野草の蜜を吸っている美しい蝶に出会う。

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タテハチョウ、
福井先生曰く「この蝶は脚が2本退化して、4本脚になっている」
ほ〜〜お、そんな蝶がいるのか!と、思って寄ってみる。

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4本かな??〜〜(^^)

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4本でも6本でも、美しい〜(^^)



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近くの樹の中に紛れ込んでいるのは、カマキリ
葉のいろと見分けがつかない。

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虫に見とれていたら、先頭は漱石先生の墓所へ
一頻り、私が漱石の墓所に関しての説明をする。
更に詳しくは、こちらを →
http://zoushigaya.seesaa.net/article/140069282.html



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墓所の前の大きな樹に、宿り木のようにまつわりついている
モッコク、
福井先生のよると、
南方原産のもので、沖縄の首里城の材に使われている由緒のある樹とか。






大きな樹の枝に吊されたペットボトル、
スズメバチを誘って捕獲するものだという。
今の時期のハチは攻撃的になっているのでとても危険らしい。

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これは椋の木、椋鳥がその実を好むからそう呼ばれるらしい。

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樹皮も美しい。

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これは霊園でよく見かける、ネズミモチ、
この実は鳥に食べられることによって、柔らかくなり発芽しやすくなると、福井先生曰く。

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大きく枝の張りだした明るい大木
プラタナス、霊園ではこの木だけではないかな。
ヨーロッパの街路樹ではよく見かけるのに、東京には余りないのはなぜ?って伺ったら、
「東京でもあるけど、枝を切ってしまうので、分からなくなってしまうのでは」とのこと。

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大きなボンボンのような実がなっている。

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実の中は、こんなふうに

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今度は、細い枝にこんな大きな実が。花梨でしょうか。

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霊園巡りも帰路へと、その時、もう一人の樹木医さんのみずほ先生が、叫んだ。
「あ、あれは本物のサザンカァ〜!」

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一般によく見かける赤い山茶花は、椿の改良品種で、
このような白く可憐な山茶花は都内では少ないという。


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大きな樹に、ちらほらと白い花が咲く、奥ゆかしさが良い。
この樹がとても貴重だということを知ったことは、
雑司が谷に住む者にとって、とても有り難かった。
今後も大切に見守っていきたい。



こうして、霊園巡りは終了。
福井先生、岡山先生、ありがとうございました。
ご一緒させていただいたみなさま、ありがとうございました。
この会はいつもゆる〜い感じで、私はとても好きです、(^^)

樹木医岡山瑞穂さんのブログ →
http://www.kofu-japan.com/j-blog01.php



霊園の日暮れ

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夕暮れ時の、雑司が谷弦巻通り


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posted by 星跡堂主人 at 22:47| 東京 ☀| Comment(1) | 雑司ヶ谷霊園 Cimetière de Zoushigaya | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月25日

雨あがりの雑司が谷



五月の雨あがり、
雑司ヶ谷霊園の樹々が、もっとも美しくなるころ、
きのう(24日)は、そういう午後でした。



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霊園が霊園になる前の、
江戸時代の名主の家の境界にあった
けやきの木立が、今もまっすぐに並んでいます。


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しかし、中にはこんな無惨に枝を切られている銀杏も、、
雑司ヶ谷霊園管理事務所の説明、曰く
「樹木医の指示によって切っています。」


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この時期、咲いている花は少なめですが、


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この白い花も、つつじの一種でしょうか。

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これはまた別の花、

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木洩れ日、

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彫刻のような樹皮で、枝ぶりも芸術的で、
ひときわ目立つ大木、イヌシデでしょうか。

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下から見上げると、まるで岡本太郎の作品のよう

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霊園の出口近く、
今度は何とも無粋な光景にでくわす、、、
「動物の遺棄・虐待は犯罪です  環境省」

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「植物の虐待は犯罪ではないのでしょうか? 環境省様」






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霊園を出て、路地へ


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その先、女子大の寮に咲いていた白い花々


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そして、まもなく
雑司が谷も、紫陽花の季節。


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シーベルト万緑に問う吾はなに

























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2011年03月14日

雑司ヶ谷霊園 撤去告知墓石、撤去され始める

昨日、雑司ヶ谷霊園を見てきました。
灯籠や墓石の一部が倒れたものもありましたが、ほとんどは無事でした。

ただ、、
昨年の11月期日の撤去告知墓所が、ついに撤去され始めていました。
撤去告知墓石に関しての記事→
http://zoushigaya.seesaa.net/article/159652346.html

以前、ご紹介した
井野口家の板碑型墓石(1−5−2)
天和二年(1682年)銘は、既にありませんでした、、。
本当に残念なことです。
http://zoushigaya.seesaa.net/article/133459949.html

年度末だから始めたのか?
こんな時に、墓石の撤去を進めなくても良いのにと、強く思います。



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posted by 星跡堂主人 at 02:24| 東京 ☀| Comment(0) | 雑司ヶ谷霊園 Cimetière de Zoushigaya | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月15日

雑司ヶ谷霊園 雪のあしたと撤去告知されている無縁墓所 Matin neigeux du Cimetière Zoushigaya et Cimetières qui annoncent que la ville de Tokyo l'emporte

雪の名残を、雑司ヶ谷霊園に訪ねてみました。

現在改装中の旧宣教師館、屋根に僅かになごりゆき
(旧宣教師館は3月下旬まで閉館予定です)

 
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霊園のなかも、もう大分雪は解けていました。

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雪の降り積もった翌日は、冬の乾燥した樹々がしっとりとして
春めいた光に向かって輝いて、雪よりも樹々が美しい朝でした。

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松の緑も一段と綺麗。
霊園の松は、お鷹部屋名残の松が有名ですが、
道を挟んで東側にあるこの松の方が枝ぶりも見事です。

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この山茶花はとても薫りの良い樹です。
しかも12月くらいから咲いてい未だに咲き続けるいきの長い樹です。


けやきにもたれ掛かったお地蔵さん(宝永8年銘、1711年)も、にっこりしていらっしゃる。

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今まで何度か書いていますが、
雑司ヶ谷霊園には現在、多くの無縁墓所があり、
そのうち100箇所以上の墓所が「無縁墓所として撤去改葬」する旨が
東京都によって告知されています。

外国人墓地にあるこれらの墓所も、撤去告知がされていて
このままいくと、雑司ヶ谷霊園から掘り返され消えてしまいます。


アリス・ミラー墓所
彼女は明治から大正にかけて
貧しい子供たちの救済に尽くしたアメリカ人宣教師です。
旧宣教師館のマケーレヴとも交流があり、
日本最初の保育園、四谷の二葉保育園の創設にも関わったとされています。
詳しくは、豊島区郷土資料館研究紀要『生活と文化』第16号(2007年3月)所収
「浜地真実子 地域福祉の基礎を築いた宣教師たち ―アリス・ミラー―」を参照下さいませ。
http://www.city.toshima.lg.jp/bunka/shiryokan/kankobutsu/005957.html

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墓石には、「A SLEEP in JESUS 」と刻まれています。
彼女が埋葬されたとき(1928年)に植えられたけやきの樹の元で
これからも、静に「 JESUS」とともに眠り続けられるようにしてあげたい。



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Riki Bonmarchand 墓所
このひとに関しては何も分からないのですが、
(墓石には1918年11月10日に28歳で亡くなったと刻まれています)
明治40(1907)年に来日して、渋沢栄一と共に日仏会館の開設に尽力した
日本研究家 George Bonmarchand の何らかの縁者かもしれません。
大分以前に日仏会館に問い合わせてみたのですが、未だなしのつぶてです。
墓石前の石には「島 福」と刻まれています。




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こちらは更に不明。
キリル文字で
「B・K・ブラジュニコフ」と墓石下部に刻まれているように読めますが、
それ以外は何も分かりません。
このように美しいレリーフのある十字架墓石は、霊園には他に見あたりません。




無縁の墓所を撤去するのは、
何らかの理由をつけて、樹々を伐採するのと似ているように、私には思えます。
ただ管理すれば良いというお役所的な、こころない所行です。

そもそも、霊園とは何か。
たとえ無縁となったとしても、
亡くなった先人達を、静に弔う場所なのではないでしょうか。
縁者が居なくなったからといって、掘り起こして改葬していたら、
少子化の今日、今後、霊園の多くの墓所は同じように撤去を余儀なくされていくことでしょう。











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posted by 星跡堂主人 at 18:15| 東京 ☀| Comment(0) | 雑司ヶ谷霊園 Cimetière de Zoushigaya | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月05日

雑司ヶ谷霊園のさくら、伐られる



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こういう記事を書くのは何とも気が重い。
雑司ヶ谷霊園1−2ー4にあった
大きな桜(オオシマサクラ系?)の樹が伐られました。
毎年、4月の初めになると咲き始め
花と葉が一緒に出るためか枝がだらりと下がり通路を覆い、
それを見上げると、香しい薫りさえ感じました。


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雑司ヶ谷霊園では、一昨年以来多くの樹々が伐られています。
そのような状況を促進している一因は、
現在霊園管理を行っている
東京都公園協会の以下のような方針です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[墓所内樹木の管理について]
 使用者の墓所内にある樹木の管理は使用者自身でおこなっていただくことになっております。
近隣の墓所へ迷惑がかからないよう適切な管理をお願いいたします。
 なお、墓所内樹木は「樹木管理番号」のついた樹木も使用者管理となりますので、ご理解ください。


[墓所間樹木の管理について]
 墓所間樹木が墓所を損傷させています。樹木は生長し続けます。
先送りする程損傷が拡大し、処理が難しくなります。速やかな処理をお願いいたします。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上

さらに写真入りで
以下に該当する樹木は、速やかに伐採することが求めたれています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一般墓所内樹木
枝が近隣墓所を覆っている

一般墓所間樹木
根が囲障等を破壊している

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上
引用は http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/info071.html#2 から

近隣の墓所を覆っているとか 
墓所間の境界にあるものは速やかに伐採することが
霊園の墓所の所有者に求められています。
これは谷中、染井、青山などの他の都立霊園も同じことでしょう。

しかしちょっと大きな樹になれば、
その墓所が余程大きな敷地でない限り
簡単に周辺墓所を覆ってしまいます。
上記の通りにどんどん伐採していたら
霊園の大きな樹々は、ほとんど無くなってしまうことでしょう。

公園協会のこの方針は、ただ「管理」を優先するという
如何にも官僚的な発想しかないように思えます。

さらには、
「倒壊危険」を理由にも多くの古木が伐られています。
樹木医の診断が基準になります。
しかしその「診断」が正しいかどうか、市民の側には検証する術がありません。



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これが今現在の、1−2付近の通路。
突きあたりを左に折れると、都電の「雑司ヶ谷」電停です。


昨年の4月、さくらの咲いていた通路

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そして、伐られたさくらの跡


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さくらの為か、僅かにずれている隣の墓所の壁
これが伐採の理由だったのかもしれません。

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霊園の墓所は全てその所有者に管理責任があり、
またその墓所内での樹木をどう扱うかも
その所有者に任されており、
墓所内の樹木の扱いに関しては、霊園事務所は質問にも応じません。
しかし、その一方で
上記のような「通達」を出して「指導」するお役所でもあるわけです。


無縁墓所の問題も含めて、
霊園が他の公園や市街地と異なり、
難しい点は、霊園という公共空間の中にある
個人所有である墓所の敷地は、
公共のものかどうか、という点です。
これは、
個人の家の建物や庭が、周辺の地域環境とどう関わるのかという
公共の在り方の問題と似ています。

戦前の国家主義への嫌気から
日本社会は、個人所有を重視しつつ
それ以外のことは全てお役所に任せるという、
個人と社会との歪な関係を続けてきました。


しかし、都市空間も霊園も、
人々にとって何が大切なのかという公共性を
役所に任せておくのではなく、
墓地所有者や周辺住民、その他の市民と共に
造っていくことを目指していかないと、
事なかれ主義を第一とするお役所の「管理」から
雑司ヶ谷霊園に遺された良き環境を、
守ることはできないと、
危惧しています。



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posted by 星跡堂主人 at 18:17| 東京 ☁| Comment(0) | 雑司ヶ谷霊園 Cimetière de Zoushigaya | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする